髪形を変えただけで同じ顔しか描けない漫画家、イラストレーターが判子絵だとけなされることがあります。でも判子絵って昔からあります。
長谷川町子は判子絵。サザエもカツオもワカメも髪形が違うだけ。同じ目鼻口。劇画系のさいとうたかをや子連れ狼の小島剛夕だって、特に脇役は判子絵。リアルなタッチなのに人物の描きわけをするのは大変だし生産性もおちるから、判子絵になってしまうんでしょう。逆に赤塚不二夫は現実にはありえないぐらいのデフォルメで判子絵からのがれます。ONE PIECEも同じ方法で判子絵ではないです。アッコちゃんとおそ松くんのトト子は同じ顔だけど、あれは髪型すら同じなので、わざとの可能性もあります。
松本零士にしても男性キャラはともかく、女性キャラは同じ顔です。美女や美少女は整った顔に描くので作者のパターンが限られてきます。他にも作者の理想とする美形が固まっていることもあります。そういえば画家でも東郷青児は判子絵だったし、浮世絵も服装の違いでしか見分けられないな。絵の技術があっても判子絵を描く人はいます。
判子絵を描く奴は下手だからというのは決め付けです（実際そんな決め付けを見たことがあります）。本当に下手な絵はバランスがくずれてます。デフォルメなんてレベルじゃないです。首が長すぎる。上半身に比べて下半身が大きい、またはその逆。手足の曲線が硬い。手足が長すぎるか短すぎる。掌の大きさがおかしい。骨組みを考えず、服から描くので足の付け根が腰とずれている。髪を丸刈りにするといびつな頭の形になる。（自分の描く絵のことを無視して書いてます）例を挙げればきりがありません。下手な絵にも判子絵はあります。逆に正面向きの顔と、横向きの顔が同一人物に見えないこともあります。
『ナニワ金融道』の青木雄二も下手だといわれてます。でも体型のバランスは取れてます。人物と車の比率もまともです。上手い絵とも魅力的な絵ともいいませんが、あの絵はストーリーにとてもあってます。
絵の上手さについてですが、これは説明すると長くなり趣旨からはずれるので、ここでは書きません。
漫画の絵には省略とデフォルメがあるのでパターン化しやすい宿命があります。劇画系だって、先に書いたよう判子絵から逃れにくいです。髪型、髪の色、眼鏡やリボンなどの小道具、安易だけどキャラの語尾を変なものにすれば、キャラの描きわけは苦しいいものの可能ですし楽です。顔の輪郭と目鼻口の形・大きさ・バランスそして筋肉の盛り上がりを変えて複数の美男美女を描きわけることはできますが、実力がいります。ただしリアル絵指向となりデフォルメの強い絵とは相性が悪そうです。
デフォルメが強くても美男美女を描きわける人がいたら誰か教えてください。
実は僕自身、以前は判子絵をバカにしていました。でも昔から判子絵があるのに気づいてからは、目くじら立てることはなくなりました。
判子絵は昔からあるのに後になってから騒がれるのは不思議。原因はギャルゲーやその手のマンガのせいじゃないかと想像してます。出てくる女性キャラはみな主人公と同世代でかわいく描くためにパターン化。お笑いか嫌われ役でもなければ不細工なキャラはだしません。男性キャラも嫌われ役やいじられ役以外は整った顔にしないと浮くのでパターン化。結果的に判子絵が目立ってしまっただけのこと。
さすがに、一部の萌え絵で主人公やメインキャラの母親が主人公と同世代か年下に見えるのには、おいおいと思います。もちろん若作りの設定があるわけでもないのに。老若ぐらい描きわけろとつっこみたくなります。
かえって力を入れないメインキャラの父親のほうが個性があるかも。
余談だけど、『ひらがな日本美術史』（橋本治）によれば、蒙古襲来絵詞にしても日本の武将のほうが過去の手本を意識して生硬なのに、手本のない異国の敵兵のほうが出来がいいそうです。
おまけに絵柄のはやりがあります。はやる絵柄ほどまねる人が多くなり、複数の人の描く絵が似やすくなります。漫画評論家の夏目房之介が実験したことがあります。三人のアニメ絵系作家のキャラ絵から、目鼻口を福笑いのように取り除き、それを別の顔にくっつけたところ違和感なく通用したとのこと。そういえばＢＬの男のあごもとがっていることが多いな。
こういう似通った絵には作者ならではのこだわり、エネルギーの弱いどこかで見たようなものがあります。一部の判子絵でもそのきらいはあります。もっとも聖マッスルのようなとんでもない例もあります。作者のこだわりとエネルギーが明後日の方向へいき異常なオリジナリティーを出しました。そして少年マガジン連載中はずっと人気最下位。オリジナリティーはあったほがいと思いますが、ファンを作れなければそれまで。なお聖マッスルの絵も描きこみは異常でメリハリがないうえ、デッサンは狂い筋肉がただの塊です。迫力はあっても上手い絵ではないです。
判子絵でもいいんです。ただし魅力があれば。脱判子絵でも魅力がなければそれまで。でも他の作家と絵が似通っているのはやばいか。
長谷川町子は判子絵。サザエもカツオもワカメも髪形が違うだけ。同じ目鼻口。劇画系のさいとうたかをや子連れ狼の小島剛夕だって、特に脇役は判子絵。リアルなタッチなのに人物の描きわけをするのは大変だし生産性もおちるから、判子絵になってしまうんでしょう。逆に赤塚不二夫は現実にはありえないぐらいのデフォルメで判子絵からのがれます。ONE PIECEも同じ方法で判子絵ではないです。アッコちゃんとおそ松くんのトト子は同じ顔だけど、あれは髪型すら同じなので、わざとの可能性もあります。
松本零士にしても男性キャラはともかく、女性キャラは同じ顔です。美女や美少女は整った顔に描くので作者のパターンが限られてきます。他にも作者の理想とする美形が固まっていることもあります。そういえば画家でも東郷青児は判子絵だったし、浮世絵も服装の違いでしか見分けられないな。絵の技術があっても判子絵を描く人はいます。
判子絵を描く奴は下手だからというのは決め付けです（実際そんな決め付けを見たことがあります）。本当に下手な絵はバランスがくずれてます。デフォルメなんてレベルじゃないです。首が長すぎる。上半身に比べて下半身が大きい、またはその逆。手足の曲線が硬い。手足が長すぎるか短すぎる。掌の大きさがおかしい。骨組みを考えず、服から描くので足の付け根が腰とずれている。髪を丸刈りにするといびつな頭の形になる。（自分の描く絵のことを無視して書いてます）例を挙げればきりがありません。下手な絵にも判子絵はあります。逆に正面向きの顔と、横向きの顔が同一人物に見えないこともあります。
『ナニワ金融道』の青木雄二も下手だといわれてます。でも体型のバランスは取れてます。人物と車の比率もまともです。上手い絵とも魅力的な絵ともいいませんが、あの絵はストーリーにとてもあってます。
絵の上手さについてですが、これは説明すると長くなり趣旨からはずれるので、ここでは書きません。
漫画の絵には省略とデフォルメがあるのでパターン化しやすい宿命があります。劇画系だって、先に書いたよう判子絵から逃れにくいです。髪型、髪の色、眼鏡やリボンなどの小道具、安易だけどキャラの語尾を変なものにすれば、キャラの描きわけは苦しいいものの可能ですし楽です。顔の輪郭と目鼻口の形・大きさ・バランスそして筋肉の盛り上がりを変えて複数の美男美女を描きわけることはできますが、実力がいります。ただしリアル絵指向となりデフォルメの強い絵とは相性が悪そうです。
デフォルメが強くても美男美女を描きわける人がいたら誰か教えてください。
実は僕自身、以前は判子絵をバカにしていました。でも昔から判子絵があるのに気づいてからは、目くじら立てることはなくなりました。
判子絵は昔からあるのに後になってから騒がれるのは不思議。原因はギャルゲーやその手のマンガのせいじゃないかと想像してます。出てくる女性キャラはみな主人公と同世代でかわいく描くためにパターン化。お笑いか嫌われ役でもなければ不細工なキャラはだしません。男性キャラも嫌われ役やいじられ役以外は整った顔にしないと浮くのでパターン化。結果的に判子絵が目立ってしまっただけのこと。
さすがに、一部の萌え絵で主人公やメインキャラの母親が主人公と同世代か年下に見えるのには、おいおいと思います。もちろん若作りの設定があるわけでもないのに。老若ぐらい描きわけろとつっこみたくなります。
かえって力を入れないメインキャラの父親のほうが個性があるかも。
余談だけど、『ひらがな日本美術史』（橋本治）によれば、蒙古襲来絵詞にしても日本の武将のほうが過去の手本を意識して生硬なのに、手本のない異国の敵兵のほうが出来がいいそうです。
おまけに絵柄のはやりがあります。はやる絵柄ほどまねる人が多くなり、複数の人の描く絵が似やすくなります。漫画評論家の夏目房之介が実験したことがあります。三人のアニメ絵系作家のキャラ絵から、目鼻口を福笑いのように取り除き、それを別の顔にくっつけたところ違和感なく通用したとのこと。そういえばＢＬの男のあごもとがっていることが多いな。
こういう似通った絵には作者ならではのこだわり、エネルギーの弱いどこかで見たようなものがあります。一部の判子絵でもそのきらいはあります。もっとも聖マッスルのようなとんでもない例もあります。作者のこだわりとエネルギーが明後日の方向へいき異常なオリジナリティーを出しました。そして少年マガジン連載中はずっと人気最下位。オリジナリティーはあったほがいと思いますが、ファンを作れなければそれまで。なお聖マッスルの絵も描きこみは異常でメリハリがないうえ、デッサンは狂い筋肉がただの塊です。迫力はあっても上手い絵ではないです。
判子絵でもいいんです。ただし魅力があれば。脱判子絵でも魅力がなければそれまで。でも他の作家と絵が似通っているのはやばいか。